FIELD NOTE / 受付・振り分け
問い合わせ分類を増やしすぎない設計|主分類・副分類・自由記述の分け方
受付者ごとに用件の記録がぶれないように、分類を絞り、主分類・副分類・自由記述を使い分ける問い合わせ分類辞書の作り方を紹介します。
最初に押さえること
分類は細かいほど正確になるとは限りません。次の担当と必要な対応を決められる粒度にそろえます。
1. まず、今の分類で迷った記録を集める
新しい分類を会議室で考え始めると、実際には来ない用件まで増えがちです。直近の受付記録から、同じ内容なのに別の分類へ入った例、どこにも当てはまらなかった例、自由記述で補われた例を集めます。個人情報や顧客固有の事情は伏せ、用件と判断に必要な言葉だけを確認します。
分類の目的は分析用のラベルを増やすことではなく、受付後の行き先や次の確認を決めることです。二つの分類で対応先も必要な聞き取りも同じなら、一つに統合できる可能性があります。反対に、同じ言葉でも担当や緊急度が変わるなら、副分類か判断項目で分けます。
2. 主分類・副分類・自由記述の役割を分ける
主分類は、誰へ渡すか、またはどの手順を始めるかを決めるための大きな区分です。副分類は、その区分の中で必要な確認や担当の違いを表します。顧客独自の言い回し、商品名、症状など、候補を固定しにくい情報は自由記述へ残します。以下は架空の事業会社を想定した分類辞書の記入例です。
| 主分類 | 副分類 | 受付時の判定 | 次の仕事 |
|---|---|---|---|
| 予約・日程 | 変更 | すでにある予約を動かしたい | 対象と希望を記録し、担当確認へ渡す |
| 予約・日程 | 新規 | 初回の予約可否を聞きたい | 受付可能な範囲を案内、または空き枠を確認 |
| 商品・サービス | 利用方法 | 使い方や提供内容を確認したい | 最新の案内を確認して回答または担当へ渡す |
| 商品・サービス | 不具合・修理 | 動かない、破損などの申告 | 対象・状況・緊急性を記録して担当へ渡す |
| その他 | 要確認 | 既存の分類で行き先を決められない | 自由記述を添え、分類管理者が見直す |
3. 分類名ではなく、同じ判断ができるかを試す
辞書案ができたら、実際の受付を知らない担当者を含めて、匿名化した用件例を同じ分類へ入れられるか試します。結果が割れる例は、分類名が抽象的なのか、受付時に聞く情報が足りないのかを分けて確認します。分類ごとの件数だけを急いで比較せず、判定できなかった理由を残してください。
分類は担当者の評価や顧客の価値を決めるものではありません。苦情、健康情報、契約内容などを含む場合は、分類名や自由記述にどこまで残すか、閲覧権限と保存期間を社内規程に合わせて決めます。分析用に複製する前に、記録の正本も明確にします。
4. 追加・統合の窓口を一つにする
現場が困るたびに分類を追加すると、似た分類が増え、過去の記録とも比べにくくなります。追加依頼は「どの既存分類では足りないか」「対応先や確認項目が何と違うか」を添えて一か所へ集め、定期的に判断します。統合や名称変更をしたときは、適用日と旧分類の扱いを記録します。
AIで分類候補を出す場合も、候補をそのまま確定させず、迷ったときに選べる「要確認」と自由記述を残します。誤った分類を自動で別担当へ送るより、受付者が確認できる場所に戻す方が安全な用件もあります。分類辞書は、運用の変更と一緒に更新してください。
よくある質問
分類はいくつまでにすべきですか?
一律の適正数はありません。受付時に同じ行き先と確認手順を選べるかを基準にします。迷う分類が増えたら、件数ではなく、分類ごとの判断と対応先が本当に異なるかを確認してください。
自由記述が多いと分類の意味がなくなりませんか?
自由記述は、固定候補では取り切れない固有の事情を残すために必要です。主分類・副分類で次の仕事を決め、自由記述で担当者が判断に必要な補足を読む、と役割を分けます。
参考資料・この記事の位置づけ
本文の帳票や進め方は、ContactXによる運用設計の提案です。効果を保証する数値や、特定企業の導入実績ではありません。
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